民家の改修 裏と表

明治の終わりに建てられた民家の水廻りの一部の改修計画。
典型的な四間取り(田の字型)の民家で、ここ100年の間に何度も改修をされていらっしゃったとのこと。現在は玄関のみが土間空間です。

今回の工事では、同空間で使われている6畳のキッチンと6畳の食堂(裏の部分)の、床の26センチの段差を揃えることになりました。
部屋の間やキッチン側(当初は土間だったところ)には大きな丸太の梁が入っており、梁周りは触らずに現しのままで行こうと思いますが、なかなかの低さ。
この低さが気にならない程度にしなければと思います。建具もそのまま使いたい。

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古い民家に行くと、座敷まわりは大きな角ものの材が使われて天井もきちっと張られて仕上がっていますが
土間や水廻りやプライベートな場所は丸太がそのまま現しで、造作も粗い材が使われており
造りが一様ではなく裏と表がはっきりしている事を感じます。

建具の意匠についても、ひとつの家でも場所によってさまざまなデザインの建具が使われています。
現調をしてパースを描いているだけでも、面白いなと思います。

今回手を入れるのは裏の部分。現代の生活に合わせながらこの家らしさ、この家の裏らしさも残したいと思います。


この家の屋根は元は茅葺き屋根で、さす構造の合掌づくりです。
内部はこのようになっています。
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現状は茅葺きの上に鉄板が葺かれており、今回もガルバリウムでの葺き替え工事になります。
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この界隈の集落の民家は今もほとんどがこのような屋根で、守られたかのような景観です。



良い建築物というのは、手を入れながらも長く使い続けられる(親しまれ愛される)建築物ではないかと、最近思います。


 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
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by frontdesign | 2014-08-17 17:21 | その他 | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki