吉野の森見学バスツアー

奈良をつなぐ家づくりの会主催の第17回吉野の森見学バスツアーに参加しました。
a0116442_00072601.jpg
川上村の林業地を見学させて頂き、標高600m超えの高原地区から水源地の山にも登りました。

こちらは280年生の杉の林業地。間伐が繰り返され、植生が豊かな完成された森です。
a0116442_00094483.jpg

途中、植林地の一部が伐採されて森の断面が見えているところがありました。

a0116442_00154373.jpg
密植された森は樹々が光を求めて上へ上へと競い合って成長し、葉がついているのは主に幹の上の方(樹冠)だけで、幹は通直です。吉野では皆伐ではなく間伐が主な施業方法ですが、幹の足元を伐採して3、4mごとにカットして搬出され、家をつくる構造材や仕上げ材などに加工されます。
吉野は日本一急峻な斜面を持つ林業地で、歴史的な背景もあり今も主な搬出手段がヘリコプターですが、森の手入れの為にも車が山に入ることが出来るように少しずつ林道が整備されてきています。


少し前のことになりますが、3月の末に藤森隆郎氏の講演会に行きました。藤森氏は半世紀にわたり森林生態系と造林の研究に携わってこられ、生産林としても持続可能で生物多様性に満ちた美しい日本の森林の姿について”林業がつくる日本の森林-後進に伝えたいこと-”と題してご講演されました。吉野林業で脈々と続けられている間伐、国が推進している皆伐、持続可能な森をつくるためにはどうしていかなければならないか等々、疑問に感じていたことの答えをお聞きすることが出来たように思います。針葉樹のみの林業地の植生に広葉樹を混ぜることで、昆虫→鳥などの生物多様性が豊富になるというお話もとても興味深かったです。また、建築の話をお聞きしていたときに「家づくりはその人の生き方そのもの」とおっしゃられたのも大変印象に残りました。
講演会の後、近著「林業がつくる日本の森林」を読みました。ご講演内容と同じく大変勉強になりました。
a0116442_00060609.jpg
藤森氏の話をお聞きした後という事もあり、生産林である森の生物多様性(持続可能な森の姿)という考え方を意識しながら見学させて頂きました。

この界隈は降水量が多く、また霧の発生も多く、杉の林業地には適したところです。非常にたくさんの種類の苔が生息しているそうで、木の切り株の多くに苔が生えています。足元の腐葉土はふかふかです。
a0116442_00132353.jpg
”一人静”もあちこちに芽吹いていました。
a0116442_00141235.jpg



今回のツアーでは、吉野の木で作られた建物見学として、吉野川のほとりに建つAirbnb”吉野杉の家”を見学させていただきました。
a0116442_00183899.jpg
吉野杉と吉野桧が使われていて仕上げは全て無地ものです。(節がありません。)
吉野材の特徴ともいえる色艶の良さが際立っています。
a0116442_00202365.jpg
2階は宿泊室。東西に2間あります。詳しくはコチラ→ Airebnb吉野杉の家
a0116442_00213299.jpg

FIX窓の足元の木のふたを開けると通気口で、風が入りとても快適でした。
非常に狭い空間がなかなか居心地がよく、一度泊まってみたいと思いました。
a0116442_00220898.jpg

ツアーの最後は、桜井市の泉谷木材商店さんで製材のことを教えていただきました。山で大事に育てられた木が町の製材所に運ばれ、木の特徴を生かしながら丁寧に製材され、家をつくる材料になります。

ご参加いただきました皆様、有難うございました。

奈良をつなぐ家づくりの会では定期的に吉野の森見学バスツアーを開催しています。
次回は秋の予定です。奈良をつなぐ家づくりの会ホームページfacebookでお知らせさせていただいておりますので、是非ご参加ください。





トラックバックURL : http://favoritey.exblog.jp/tb/23852060
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by frontdesign | 2017-05-01 07:04 | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki