国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

寸止めのデザイン と 面取り

「寸止めのデザイン」という言葉が好きです。
デザインしすぎないというか、懲りすぎないというか、、、簡潔したカタチのなかで素材の良さを出すというようなイメージです。


この前に山本瓦さんに行ったときに、職人さんが瓦の面取りをされていて
「 面取りは日本の文化ですからね 」とおっしゃっられていたのがとても印象に残りました。
( そうか、面取りも日本の文化なんだ。 )


面の大きさは設計者としてはとても気になるところで、私の中では「寸止めのデザイン」 と関係がある部分です。
基本的には糸面ぐらいの小さな面が好みですが
材質の硬さや使用場所によっても違う 「 好みの面 」 が自分の中でもあります。

例えば洗面台(木のカウンター)の面は手にも触れるし、服の上から腰にも当たるし最低このくらいは必要で(松)
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お風呂に入る入り口は、裸足で触れる場所なのでもう少し大きな面を取ります。(ヒバ) 
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面を取る前は角が立っていて、触る部分としてはちょっと痛い感じがします。
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建具のデザインでは、面の大きさはイメージにとても影響する部分です。
以前に赤杉で格子戸を作ってもらったら、組子の面が思いのほか大きく (格子の 面の大きさまで指示をしていなかった)
設計のイメージとは違って、とても穏やかな表情の格子戸になりました。
いろんなことがあるなぁと思います。


杉などは柔らかいので、面が小さくてもあまり硬いイメージにはなりません。
見ただけで素材の硬さをなんとなく感じるから、人間って不思議なもんです。
by frontdesign | 2009-11-12 16:42 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki