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山辺豊彦さんの講演会

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

昨日は山辺豊彦さんの講演会でした。(新建築家技術者集団奈良支部主催)

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山辺さんは長年大工塾を開いておられ
机の上で仕事をしている設計専門技術者にも木構造そのものがもつ魅力を伝えてくださいます。
「ヤマベの木構造」は、ただの技術本ではありません。



「設計には根拠が必要です」。
これが設計の面白いところでもあり、難しいところでもあり。





昨日の講演会は実質1時間半の予定で開催しましたが、途中休憩なしの2時間半、ぶっ続けで講演をしてくださいました。
山辺さんのメッセージは大変素晴らしく、会場全体が一体になるような感じがしました。
参加者は建築の計画をする設計事務所から、施工の立場の工務店さん、そして実際に現場でたたいている大工さんまで、木造建築に関わる多くの方がいらっしゃいましたが、堅苦しい話ではなく現場に則した大変分かり易いお話でした。
これでなければならない、というようなひとつの方法を推奨されるのではなく、構造の根拠を知ったうえで自分の事務所の、自分の会社の、あるいは自分独自の構造のルールを決めて下さいとおっしゃっていました。
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設計時に迷う事、現場で起こるいろいろな事などを、無理やり解決をするのではなく、木を知り根拠を身に着け俯瞰的に木構造を見る感覚を養いたいと思います。
スタートである設計者の責任は重いですね。作り手の職人さんにも納得してつくってもらえるような設計をしたいです。

木造はおもしろい。
新たにやってみたい事があります。
by frontdesign | 2012-09-30 19:38 | その他 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 現場進捗状況2

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

富雄の家 

ガルバニウムの屋根が葺き終わりました。
屋根の上に二つ並んで見える四角いものは子供室のトップライト(天窓)です。

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筋違いが入りました。
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今日は住宅性能保証の検査員の方が来られていました。
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2階子供室の向こうに池が見えます。いい眺め。
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こちらは寝室の横長の窓。あの高木がよく見えます。
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現場に奈良をつなぐ家づくりの会のフラッグが揚がりました。


構造材は全て吉野産材。
既製品は多く使わず、職人さんの手で作る住まいです。

奈良をつなぐ家づくりの会のメンバーは
日本の林業の活性化の為に地域の木(県産材)を使うことと、職人の技術を活かせる仕事の場をつくることを主旨として
家づくりをしています。


柱が並んでいる姿を見ていると、吉野の森を思い出します。
ここは、まちの森をつくる現場です。



by frontdesign | 2012-09-27 18:58 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

地域の歴史的建造物保存活用の研修

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

9月から半年間、地域の歴史的建造物保存活用の為の研修を受けることになり、今月2回分が終わりました。

1回目は文化財についての講義。
日本の文化財保護の流れや、現代の保存や修復の方法の方向性について、そして法隆寺や唐招提寺の修復のことなど、具体的なお話をお聞きしました。
社寺仏閣のような歴史的建造物は過去にも定期的に修復が重ねられ、その時代の技術や流行が取り入れて修復されてきたため、創建当時とは異なる姿になっているものが多いのですが、現代の修復は基本的には創建当時の姿に戻す方向性で行われています。
解体の際に古文書などの参考になる資料が出てくれば、それを読み解きながら進められることもあるそうです。

講習風景
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唐招提寺金堂の鴟尾(しび)。

右と左は時代の違うものですが、ひれの部分の割の角度が異なります。
右の鴟尾の方が新しい時代につくられた物ですが
ひれの間隔や放射状の方向が規則的になっています。





木造の伝統工法や伝統技法について、古代から近代和風まで時代の変遷と共にどのように進化してきたか、たくさんの有名な建築物の断面や図を見ながら解説していただきました。

これは唐招提寺金堂の断面図。
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規矩術についてのお話もありました。
反り屋根の軒の規矩の決まり事などは、とても奥の深い世界でよく勉強しないと理解できませんが
規矩術が発展し、日本建築のカタチを確立してきたことがよくわかりました。
日常の住宅設計の仕事でお寺のような反り屋根にする事は無いのですが、規矩術の話を聞いていると建築的にとても面白く思いました。
(次の住宅設計は反り屋根か?)


2日目は、法隆寺近くの龍田界隈を実際に歩いて、建物調査の方法を勉強をしました。

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元庄屋さんの建物。建築時期は明治時代で築120‐130年とのこと。


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元銀行(南都銀行の前身)の建物。
大正時代に、大和郡山からここに移築されたそうです。
鉄の格子が入っています。



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こちらは元薬問屋さんで、元禄年間に建てられたらしいとのことでした。
もう築後300年になるでしょうか。
大変綺麗に保存されています。


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この酒屋さんは文政年間(江戸後期)の建物です。

蔵や茶室も含め6棟が国の有形登録文化財に指定されています。




町並み調査のあとは、文化庁から来られた講師の方から文化財の活用について講義を受けました。
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講義を受けながら、いま身近で起ころうとしている事を思い出しました。
古いものを残すというのはなかなか大変な事ですが、しょーがないねと傍観している姿勢ではいけないと思い
ひとつ、いえ、ふたつのことについて心に決め事をしました。
残すべきかどうかの価値基準はそのものの本質にあり、言わばそれが全てだと思います。
今回のこの研修は、その価値観を養うものでもあると思います。
頑張りたいと思います。
by frontdesign | 2012-09-24 19:21 | 建物探訪&散歩 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 現場進捗状況1

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

富雄の家

ちゃくちゃくと工事が進んでいます。現場が事務所から近いという事もあり、ちょくちょく見に行っています。

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金物や筋違いの設置中。
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2階の吹き抜けまわりの間柱が入りました。
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天井の窓(トップライト)も取りついています。ここにはロフト付きの子供室が2部屋並びます。
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自然が豊かで大変良い眺めです。

1階の平屋部分。小上がりの和室の縁側(廊下)の奥はお母様の部屋。
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ハナレ部分は45度ほど曲がっており、庭を介して主屋とハナレが穏やかにつながります。

切妻屋根を45度曲げるため、小屋組みも若干複雑になりました。
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この度は構造計算(許容応力度計算)をしてもらいましたが、角度が振ると計算もややこしい!



by frontdesign | 2012-09-21 20:30 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

蔵の窓 漆喰装飾

古い民家の町並みを歩いているときに、興味を引くものひとつに土蔵の窓まわりの装飾があります。
蔵の窓の漆喰装飾は地域性があるというか、その地域の漆喰職人の伝統の意匠を見る事ができます。

先日建物調査をした生駒北部(高山・北田原・鹿畑・上町)の土蔵窓漆喰装飾。
窓庇の木部は漆喰塗り込めで仕上げてあり、窓庇を支える持ち送りの雲形装飾も形はさまざま。

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途中で大きく凹んでいる雲形が多く見られました。特に高山地区に多い装飾。

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少し尖ったもの。
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違うタイプ。かなり流麗な持ち送りです。
上の蔵もそうですが紋が入っているところもありました。紋も漆喰装飾です。 
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庇の出寸法や反り具合もさまざま。

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外扉の無い鉄格子の入った窓がほとんどでしたが
漆喰扉のついた窓も一つだけ見つけました。




庇の無いもの。
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こちらは、最近改修された土蔵。
大変綺麗に改修されている建物です。紋は瓦焼きになっていました。
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漆喰装飾の出来る左官やさんが、今は非常に少ないのかもしれません。



窓のことではないのですが、上町(富雄川より西)の蔵と鹿畑(生駒北東部)の蔵の屋根比較。

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高山や富雄川以西の瓦屋根にはほとんど起り(むくり)が見られませんが、東側の民家には起りのある屋根が見られました。
鹿畑には大変急な斜面地があり、少し独特な町並みを形成しています。
by frontdesign | 2012-09-17 12:27 | 建物探訪&散歩 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 上棟

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  


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富雄の家

今日は上棟式が執り行われました。




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ご親戚も集まられ、賑やかな式となりました。

棟梁が祝詞を奏上され、工事と建物の無事と
ご家族の繁栄を祈念いたしました。


地鎮祭や上棟式などの神事に参加させていただくと
建築は自然の節理の中に在り、人間は奢ってはならないという事を改めて感じ
大変謙虚な気持ちになります。



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富雄の家の構造材は全て吉野の杉と桧で
仕口は大工さんが手刻みで加工されました。

奈良県産材を使い職人の手でつくる「奈良をつなぐ木の家」について
構造材を見ながら改めてご説明させていただいたのですが
活動の主旨に大変ご賛同いただいているとお聞きしまして
本当に有難く思いました。

富雄にもまた一つ吉野の森が出来ました。



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本日は、上棟おめでとうございました。


現場は火曜日から再開です。




by frontdesign | 2012-09-16 19:44 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 建て方2

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

富雄の家

今日は棟が上がり垂木も掛けられ、建物のカタチが出来てきました。
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東側の空き地から見たところ。
2階建ての建物の南側に棟続きの平屋の離れがあり、真ん中が庭のスペースになります。
この敷地は南に1段低く、東・北にも開いているので、建物密集度も低く環境的にはとても良好です。
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住宅の設計をする時に、食卓の位置は東からの朝の光が入る位置になるように心掛けていますが
富雄の家はちょうど良い位置に食堂をつくる事が出来ました。


現場の前の道路の先に、大きな木が1本。高さ30Mはありそうな高木です。
これは何の木なのか、いつも気になっています。
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by frontdesign | 2012-09-14 18:33 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 建て方1

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

富雄の家

建て方が始まりました。

お昼前の様子。1階はほぼ完成しています。
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3時のお茶を持って現場に行くと、2階もほぼ出来ていました。
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ヘルメットをかぶって中へ。
キッチン食堂居間まわり。中央は吹き抜けです。
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斜めの木は仮筋違(かりすじかい)。
タチ(垂直)が狂わないように一時的に入れている筋違です。


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2階からの眺めは、最高!


明日も続きます。どちらさまもご安全に。
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by frontdesign | 2012-09-13 18:38 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

富雄の家 土台と床下通気

 住まいの設計 「木の家づくり」   奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  

富雄の家

基礎が完成しました。
綺麗に打ちあがっていました。基礎の立ち上がり幅は150mm。
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昨日は土台を据えつけておられました。

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土台と基礎の間に高さ2㎝ほどの通気スペースを作っています。
全周から通気が出来るので、この方法はとても良いと思います。(断熱は床の直下で行い、床下は外気を通します。床下断熱の場合の一般的工法です。)
大きな家の場合、家の中央部の床下は通気が滞り易いのですが、この通気方法は中央部まで同じ条件で空気が通るのが利点。
床下に入るとスースーと結構な風が通っており、木部が湿る心配がありません。


加工場の手刻みも終えられたとの事。棟上げが楽しみです。
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by frontdesign | 2012-09-11 13:00 | 新築 富雄の家 | Trackback | Comments(0)

高山八幡宮 鳥居

先週の高山地区散策(調査)の続き。

高山八幡宮に行きました。

一の鳥居。
このカタチの鳥居は明神鳥居。笠木(上)の端が反っていて、貫(下)が柱を貫通しています。柱は上部が内側に少し傾いた格好です。
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階段の上の二の鳥居。
こちらは神明鳥居。神明鳥居の中の内宮鳥居と言うものです。
笠木は丸太でまっすぐ、貫は柱でとまっています。柱もまっすぐ立てられています。
明神鳥居と比べると、笠木と貫をつなぐ額束がありません。
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鳥居のカタチはいろいろで、これは厳島神社の両部鳥居。
柱に児柱と言う四足がついています。
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再び、高山八幡宮の境内。
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本殿は三間社流造、桧皮葺。室町後期のもので国の重要文化財です。
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蟇股などに彫刻が施されています。
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by frontdesign | 2012-09-10 23:20 | 建物探訪&散歩 | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki