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第3回吉野の森見学バスツアー

昨日は、奈良をつなぐ家づくりの会の第3回吉野の森見学バスツアーでした。

良いお天気に恵まれ、とても気持ちの良い1日になりました。
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森の案内は、いつもの通り”いずやん”こと泉谷さん。(泉谷木材商店)
とても分かり易くそして詳しく、吉野林業について語って下さいます。
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吉野の林業は室町時代に始まっており、とても歴史のある林業地です。280年生の杉の森にも連れて行ってもらいました。


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手入れの行き届いた山とそうでない山を見比べ、
森の維持管理の難しさや、日本の林業の現代の課題についても話をしてくれました。



ここは230年生の杉の伐採地。
大径木の伐採が、いかに難しく技術が必要か。命がけの仕事だそうです。
吉野独自の伐採の方法、葉がらしの事、そのための工夫等、詳しく説明してくださいました。
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今年も7月20日ごろに伐採ツアーを開催いたします。日取りが決まりましたら告知します。
(是非とも参加したいと思われる方は、決まり次第ご連絡を差し上げますのでメールをください。yiwaki@kcn.ne.jp )



午前中は吉野の森(川上)を堪能し、午後は川下の現場へ。

まずは製材所。(泉谷木材商店さん。)
吉野で丁寧に育てられた原木が、どのような工程を経て家をつくる材料になるのか、木取りの事や、泉谷さん独自の工夫など、ここでも詳しくお話してくださいました。

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実際に製材された材木を見ながら、職人さんの木を見る目効きの技術の大切さについても触れられました。
いまは簡単に木造住宅を建てる事が出来るので、木のクセを見る事が出来ない大工さんが増えており
無垢材を使った家づくりが激減しておりますが、やはり職人さんの手による普請の中に日本の文化が継承されており
出来上がった時に、特に変わった建物ではないけど丁寧な仕事をしている”良さ”を感じます。
手の仕事をしていたほんの半世紀前に出来た住宅地へ行くと、良い建築が残っているなぁと思います。

そのあと、先日上棟したばかりの中尾組さん設計施工の現場を見学させていただきました。
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柱は吉野桧、梁は吉野杉です。乾燥も良好。
設計の工夫や配慮した点、製材の技術について、中尾組中尾さんと材料を供給した吉田製材吉田さんが話をしてくれました。

質問もたくさんあり、みなさん興味深く見ておられました。

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そして最後に、実際に吉野材で建てられた三輪のモデルハウスへ。
杉の床にペタッとすわり、無垢の板の温もりを感じて頂けたことと思います。
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手前は熱く語る泉谷さん。

今回のツアーでは、最後に三輪の今西酒造へ。
試飲コーナーで日本酒、梅酒をいただき、最後になんともほんわかとした気分になりました。
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三輪は日本酒発祥の地。
古代、お酒を飲んで酔う事は「神と交信すること」と考えられていたとの事で
「神と交信だね」と言いながら試飲をさせて頂きました。

ツアーの中で酒造屋さんへ伺うのは観光目的ではありません。お酒も吉野林業と深い関係がありあす。
吉野林業は元は樽丸を作るための林業でした。
その為の施業の工夫がなされています。樽として水が漏れないように、じっくり時間をかけて木目の細かい木を育てたことが
現代では他にはないような強い建築材料という価値になっています。(木は木目が細かいと構造的に強い)

山に木が植えられ、実際に使われるのは何十年もあとのこと。
科学技術の発展により、その時、木はどのような需要があるかは分かりません。
およそ100年前までは木が燃料として多く消費されていたので、木は生活に密着したものでした。
同時に、そのへんの山は、はげ山だらけ。
長い歴史の中で、今ほど山の緑が豊かな時代は無いそうです。

先の事はわかりませんが林業の施業技術も職人の技術も、需要が有ってからこそ続くもの。
日本独自の木造技術が市井の普請で当たり前に続くように、と思いながら活動に取り組んでいます。


奈良をつなぐ家づくりの会では
吉野の森(川上)からまち(川下)まで、じっくり見て頂けるツアーを年に2回企画しています。

次回のツアーも、ブログやHPでご案内しますので、是非ご参加ください。

今回のテーマは

”そうだ、森に行こう!”

でした。



 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-04-28 21:11 | 山のこと | Trackback | Comments(0)

茶室の廻縁と麁相(そそう)

茶室の廻縁は炉縁と同じく時計回りに挿し回すのが決まり事で、隅を留に納めることはありません。
これは炉縁と同じように麁相(そそう)に見せる手法を尊ぶからだそうです。
麁相(そそう)=粗相とは、人の「生・住・老・死」のことで、人の一生には弱い部分があるという事が粗相の語源になったようです。
茶室で使われる麁相の言葉の意味は、粗末である・侘びの精神のことですが、
粗末であるかのように見せるために丁寧な仕事をすることです。(表面は粗相であっても内面は丁寧に 山上宗二記)

大工さんが現場の端材で挿し回しの模型を作って下さいました。

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外したところ。
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こうして見ると反時計回りに見えますが、これを天井に向けると時計回りになります。


廻縁や竿縁は、大きさ、面の形やサイズ、そして竿の間隔で全体の印象が大きく変わるので
微細な部分ですがとても神経を使います。


 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-04-22 20:19 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

リフォーム生駒のマンション12 マンションも木の住まいに

家具・キッチンとも完成し、床の養生シートが取れました。
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床は吉野杉の厚板で、節の少ない上小板の赤身です。居間の天井も同じく杉板。
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障子も入りました。
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借景の緑がとても鮮やか。 
今回の改修で、キッチンと食堂は緑の見える窓側に移動しました。
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家具が入ると落ち着いた空間になると思います。
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今回、無垢の木を使ったマンションの全面改修を初めて設計させて頂きました。
遮音や断熱のことなど、木造には無い技術的な下地の工夫が必要でしたが
マンションでも木の住まいになることを実感しました。


改修設計内容とbifore afterは、また次回に。



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by frontdesign | 2014-04-18 19:38 | リフォーム 生駒のマンション | Trackback | Comments(0)

名栗加工 

製材所さんから橘商店さんを紹介していただき伺ってきました。

橘商店さんは名栗(なぐり)で大変有名なところで、名栗の加工の様子も見せて頂きました。

六角名栗
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材料を万力で固定して加工されています。
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名栗加工は日本古来の加工技術で、古い建物を見に行くとよく見かけますが
実際に加工をされているところを見せて頂きとても勉強になりました。


板ものもいろいろ。矢型と網代の加工も見せて頂きました。
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壁や床板の名栗も美しいです。一度使ってみたい。
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詳しくは、橘商店さんホームページ 名栗とは?



探していた欅の板は、ちょうど良いものをいただくことになりました。
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by frontdesign | 2014-04-14 19:29 | その他 | Trackback | Comments(2)

リフォーム生駒のマンション11 仕上げ

生駒のマンションリフォームの現場は残り工事の最中です。
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材料も片付いて広い床面が見えてきました。
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緑が豊かで、大変眺望のよいお住まいです。



キッチンもほぼ完成。アイランドタイプの四角いキッチンです。
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和室の障子も吊り込まれました。今回は2種類の障子が入ります。
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by frontdesign | 2014-04-10 19:15 | リフォーム 生駒のマンション | Trackback | Comments(0)

掻き落としのサンプル作り

掻き落としの外壁の色サンプルを作りました。

廃材で木枠をつくりラスをタッカーでとめて台は完成。
色粉と配合セメントは実際に混ぜる比率に応じてキッチンスケールで測ってよく混ぜ合わせ、
そのあと川砂と水も測って混ぜ合わせます。
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ちょうど良い硬さにしてよく練り、コテで木枠に塗ります。このまましばらく乾かします。
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次の日、朝から掻き落としました。ちょうどよい頃合いで掻くことができました。
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日陰で数日乾かすと、だんだん色が薄くなります。
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近くで見るのと遠く離れて見るのでも色の見え方は随分変わります。

少し離れて見て、この建物の印象に合う外壁色をおおよそ検討をつけました。



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by frontdesign | 2014-04-10 18:01 | 手をうごかす | Trackback | Comments(0)

小屋棒型燈籠

今日は木材の買い付けに同行させていただき、お昼は桜井駅前のカレー屋さんMAGIC×MALLETへ行きました。

アプローチに置いてあるこの灯籠の笠は、民家の草屋根を模した草屋型燈籠と言うもので
写真では見たことがあったのですが、実際に見るのは初めてでした。

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事務所に戻ってから調べてみると、燈籠全体の形は小屋棒型燈籠という名称のようです。

一般的な燈籠は、上から
宝珠、笠、火袋、中台、竿、基礎と重なっていますが、この燈籠は笠と竿と基礎で構成されています。



オーガニックタイカレーも大変美味しかったです。
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店舗の建物が凄い!さすが銘木屋さんが建てられた建物です。
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 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-04-01 23:37 | その他 | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki