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木の大きさ

先日行った吉野の森(130年生の杉の植林地)の風景です。

吉野林業は、植林時には大変密に木を植えて年輪が細かく1本1本が通直(太さが真っ直ぐ)になるように育てられますが、
途中何度も伐採を行い、木と木の間隔があいて下草にまで陽が届くように施業されます。
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1本の樹高が30~40m弱程度と思いますが、写真ではスケールが分かりにくい。

ふと気が付いたのですが、
この日伐採をして下さった方が写っていました。どこにいらっしゃるでしょうか。(答えは最後に)



木は大抵の場合は4mごとに切られて、下から1番玉、2番玉、3番玉、、、と言う風に名前が付けられます。
木は毎年すこしずつ大きくなり上に延びますので、切った断面の年輪の数は上に行くほど少なくなります。
例えば、40年生1番玉(一番根元に近い部分)と60年生の3番を比べると、断面の太さや年輪の数はあまり変わらないかもしれません。(例えば、です。)
しかし見た目は同じように見えても、樹齢によって木の細胞の質(成熟度合い)が違うそうで
(人間でも毎日新陳代謝を繰り返しているものの、同じ皮膚の細胞でも年齢によって違うのと同じような事だそうです。)
木は樹齢の高い木ほど細胞が成熟していて、材木としてもしっかりとするそうです。(樹齢40-50年以降の細胞の成熟の変化はゆるやかだそうです。)



さて、先ほどの写真ですが、左から二本目の木の下の方にいらっしゃいます。
(拡大)
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再び上の写真を見て頂くと、この森の木々の大きさがよくわかります。
人間が、予想以上に小さいように思われませんか。


林業は、自分たちの次の世代、またその次の世代で使われる事を楽しみに
植林をして手入れを続けられるという、他の産業に類を見ないとても息の長い産業です。




 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-07-29 10:28 | 山のこと | Trackback | Comments(4)

7月26日 斑鳩で住宅相談会 

今週の土曜日(7月26日)、いかるがホールで開催される”斑鳩町商工まつり”に
建築士会生駒支部で住宅相談のブースを出させてもらいます。

リフォームや新築をする時気を付けなければならないこと、耐震のこと、省エネのこと、民家の改修のこと
国や市町村の建築に関する補助金制度のことなど、住まいに関するよろず相談を承ります。

会場:いかるがホール 奈良県生駒郡斑鳩町興留10丁目6番43号
時間:10時から16時まで。
建築相談の場所は2階の企業PRブースです。

具体的なご相談の場合は、図面などお持ちいただけると良いと思います。

(一社)奈良県建築士会生駒支部 住宅部会メンバー

今回は、メンバーが作ってくれたかわいい木の粗品も用意しています。(先着100名様。)


商工まつりは毎年開催されており、子どもの工作教室やクイズラリー、物産展、屋台など
大変楽しいお祭りです。夜には打ち上げ花火もあります。

是非お越しください。



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by frontdesign | 2014-07-24 20:08 | その他 | Trackback | Comments(3)

自然木の家具 子ども用の椅子テーブル

桜井の銘木市場 菅生木材さんで作られている子ども用の椅子テーブルをお施主様宅に納めました。

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脚と背もたれが雑木で、自然味あふれる家具です。
板材は欅。椅子の座板の側面はテーパーが付けてあり、重たさを感じません。
雑木の脚との組み合わせとしてよく考えられていると思いました。

しっかりとしていて大人が座ってもなかなかの座り心地。

このように雑木の自然な造形を生かした家具も、味があって良いなぁと感じました。

直線的な空間の中で、自然な造形は存在感がありますね。

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by frontdesign | 2014-07-23 12:40 | その他 | Trackback | Comments(0)

”吉野の森満腹ツアー”130年生吉野杉の伐採シーン!@川上村

この連休は”吉野の森満腹ツアー”(吉野ヤマオモイ実行委員会主催)に参加しました。
吉野杉の伐採見学、日本最古の人工林(390年生杉)、高原地区の集落散策、製材所見学
江戸時代に栄えた吉野の樽丸製材の見学、酒蔵見学と、盛りだくさんのツアーで
充実した二日間を過ごさせていただきました。

中でも、130年生(130年前に植林された)の杉の木の伐採見学は感動しました。(川上村)
高さ40M近い杉の木を周りの木に傷をつけないように方向を決めて伐採されます。
伐採は高度な技術と危険を伴う作業です。しかも吉野の植林地は日本で一番急峻な斜面地。
許可を頂き、動画をyoutubeでアップしました。1分程度の動画なので是非ご覧になって下さい。(出来れば伐採の音も聞いてください。)



伐採後はしばらくこのまま放置され、葉枯らしをされます。
ある程度この場で乾燥すると重さが軽くなるので搬出が楽になりますが、この葉枯らしは色艶が良い材を作るための吉野林業の特徴でもあります。

迫力も凄かったのですが、長い吉野林業の歴史の中で培われてきた施業・伐採の技術の継承、130年この地で育った杉の木をいまこの瞬間伐採する事についても感慨深く思いました。




今回、川上村の集落・高原地区の見学をさせていただけたのも大変有意義でした。
山の中腹に位置する高原(たかはら)地区。
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古い石の階段。
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奈良の有史以来とても歴史のある吉野の川上というところが、どのようなところなのかがよくわかり
材木の質の良さと合わせて、吉野の長い歴史や誇り、集落の暮らしや神事を
すんなりと理解することが出来ました。
500年前、1000年前の話も、そう遠い昔の話ではないような感覚を覚えました。
集落の案内と歴史の説明は地区の男性の方2名がして下さり、
お昼は地区の女性たちが作って下さった手料理を公民館でご馳走になりました。
大所帯の見学者にもかかわらず、とても丁寧なおもてなしをいただき感動しました。お料理も本当に美味しかった。

集落の方々と触れ合えたことは大変有意義で、これもスタッフの皆様が川上に居を構え、地域の方とコミュニケーションをはかられてこられた成果のたまものだと思います。
このようなツアーはなかなか無いだろうと思いました。
わたしにとって今回のツアーの中で、この高原地区めぐりが一番の収穫だったかもしれません。


スタッフのみなさま、本当に有難うございました。

(主催:吉野のヤマオモイ実行委員会)  川上村地域おこし協力隊のみなさまと泉谷木材商店のいずやん。






 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-07-22 15:33 | 山のこと | Trackback | Comments(0)

土と左官

先日、”今、なぜ「土」と「左官」が共感を得ているのか~地域の素材と職人を生か
す循環のしくみづくり”と言うセミナーに参加しました。
講師は
泉幸甫氏(泉幸甫建築研究所代表、日本大学教授)、
佐藤ひろゆき氏(佐藤左官工業所、京都工芸繊維大学特任教授)
加村義信氏(勇建工業)
大西泰弘氏(土壁ネットワーク、田園都市設計)
の4名の方でした。

土壁の魅力、施工例、細かい土の成分、土が固まる原理、左官の方法、構造的な土壁の耐力のこと、実際にいま土壁を作る時のルートのことなど、それぞれのお立場から多岐にわたる話をお聞きすることが出来ました。大変充実した内容でとても勉強になりました。

セミナー後の懇親会では、佐藤ひろゆきさんと同じテーブルになり、左官技術の面白いお話をお聞きすることができました。たくさんアドヴァイスもいただき大変感謝しております。


昔ながらの小舞下地の土壁をする機会はなかなか無いのですが、いま伏見建築事務所さんが施工されている加工場兼事務所の一部分の壁を、竹小舞下地の土壁で施工されており、見学させていただきました。
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材料。
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小舞を編むのを少しだけ手伝わせていただきましたが、なかなか楽しかったです。
ひと昔前までは、壁ひとつにしても普通に手の仕事だったのだなと、改めて思いました。


土壁の知恵と魅力は、想像を遥かに上回ります。

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by frontdesign | 2014-07-20 02:51 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

風通し

先日、奈良市内にあるコーポラティブ住宅の見学会に参加させていただきました。
(コーポラティブ住宅とは、入居希望者が集まり組合を結成し、その組合が事業主となって
土地取得から設計者や建設業者の手配まで、建設行為の全てを行う集合住宅のことです。)
それぞれのご家族が住まわれる場所、必要な専有面積、内部の設計まで
住まい手さんみなさんが話し合って決めて建てられたそうです。

築14年の建物。全住戸のうち7邸の内部を見学させていただくことが出来ました。
どのお住まいも、その場の環境に合った部屋の配置、景色の取り込みなど細かな部分まで設計されており
とても素敵なお住まいでした。
(一度にたくさんの素敵なお住まいを拝見出来て、とても有意義な見学会でした。)

写真は最上階のあるお住まいの写真です。(撮影、掲載のご許可をいただきました。)
普通、集合住宅の最上階と言うとこの季節は暑くてたまらないものですが
こちらのお宅は最上階なのにとても涼しく感じました。(この日はとても暑かったのですが。)
ふと見回すと、窓の位置が上手い具合に風を抜けさせています。

その一部、ここは和室の地窓。通風障子になっています。(逆光の為暗く写っていますが、明るい部屋です。)
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障子の外の横すべりの窓を少し開けられていましたが、とてもよく風が入っていました。

居間横のバルコニーにはゴーヤとキュウリの緑のカーテン!間近の緑が気持ち良い!
(こちらも逆光の為暗く写っていますが、明るい部屋です。)
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内障子や簾戸、窓外の庇はあとから取り付けられたとの事。
コーポラティブ住宅なので、この辺の自由度は普通のマンションとは違いますね。
(このバルコニーは共用の避難通路ではなく、この住戸専用のバルコニーです。)

集合住宅の住まいの風景も、ここまで出来ると地面に接した戸建住宅のようです。
緑のカーテンがあっても風はよく通ります。とても気持ちの良いお住まいでした。



こちらの集合住宅内のお住まいの中には、玄関が無く、縁側から上がるスタイルのお住まいが何邸かありました。
外に開かれた中間領域的な入口で、ご近所とのお付き合いの場として快適な感じがし
集合住宅で”集って住む楽しさ”も、それぞれの工夫で共生の活力になると思いました。

設計を「しかけ」と捉えるのはあまり好きではありませんが、
自然発生的なものとして工夫をするのが設計力のように思います。



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by frontdesign | 2014-07-14 16:12 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

歴史的な建物の保存・活用の体制づくりセミナー

7月27日の日曜日に、公益社団法人日本建築家協会近畿支部奈良地域会主催、第二回市民セミナーが開催されます。
今回のテーマは、歴史的な建物の保存・活用の体制づくり。
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奈良は前の戦争での空襲を免れたこともあり、社寺仏閣のみならず古い建物が多く残っています。戦前の建物残存率は国内でもトップクラス。
しかし、耐震性や安全性に問題がある、維持管理が出来ない、現代の生活に合わないなどの理由から建て替えられる事も多く、
なかなか素晴らしい地域の古い建物が姿を消していくのを目の当たりにすると、残念に思います。
地域のアイデンティティとしての建物の価値を改めて見出し、耐震性や利便性を向上させることにより、今後何十年、それ以上に生きた建物として活用することが出来ます。

いま改めて古い建物の魅力が注目されています。
古い建物を改修したり古い材を再生することは今にはじまったことでは無く、日本の建築文化の歴史の中で長く続けられてきた方法で、それを高い価値として位置付ける発想があります。
いま壊さずに、修理しながら次の時代につなげる。
私たちは、そのことに高い満足感を得る遺伝子を元々備えているように思うのですが、いかがでしょうか。

今回のセミナーでは、興味深いお話をお聞きすることが出来ると思います。
パネル展示では様々な活用事例も紹介されます。

一般の方も建築関係の方も、是非ご参加下さい。

会場の国際奈良学セミナーハウス(旧世尊院)も、とても素晴らしい建物です!




 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-07-11 02:42 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki