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閉じた吹き抜けの風の道

としくんのおうち。

先日の打ち合わせで、居間の吹き抜けにある風の通り道の二つの格子窓のうちの一つを、地窓にすることになりました。
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地窓にする部屋は、子ども室横のフリースペースです。4畳の畳の間と1畳の板の間で、階下の薪ストーブの煙突が床から天井まで貫通しており、煙突の熱で二階の暖気をとる部屋でもあります。子ども室との間の開口も大きいので、子ども室のサブルームのような畳の間です。子ども達の遊び場や昼寝部屋になると思います。
窓が低い位置になるので、背の小さいお子さんも格子越しに階下が見えて楽しくなりそうな気がします。プラレールのトーマスが走り続けて下に転落しないよう、窓下は少しだけ壁を立ち上げます。


キャットウォーク(床がすのこの空中廊下)を設けており、2階も回遊できます。
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最上階以外の階にガスコンロや薪ストーブを設置する場合、火気使用室としての内装制限がかかります。数年前に改正された内装制限の緩和はかなり難解な法令ですが、薪ストーブに関しては比較的容易な計算で緩和の範囲(規制が強化される範囲)を求める事ができることを、知人に教えて頂きました。
お陰様で天井仕上げと共に、構造の現しと組み方もすっきりと決める事ができました。
細かなことですが、出来上がった時にその家らしさが出てくる部分です。


実施設計の中で具体的なその家が出来てきます。
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 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-11-24 18:59 | 新築 としくんのおうち | Trackback | Comments(0)

太陽のぬくもり

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今日はとても良い天気で、南から入る陽がダイレクトに床を温めるので室内も温もっています。

以前、西に庭のある西向きの古い平屋の家に住んでいたことがありました。その家は、居間と和室は西向きに並びダイニングキッチンは東向き、そして玄関を挟んで一部屋の個室だけが南向きに有りました。日中の明るさや温かさ、夏場に窓から見える外の陽の光など、南向きのその個室がその家の中で一年を通して一番居心地の良い部屋でした。その部屋は滞在時間が短い部屋でしたのでとても残念でした。断熱材も入っていない当時の家でしたので冬場はとくに厳しく、太陽のぬくもりが恋しかったです。
南に向いていることは大事だなとその時に思いました。


今度の事務所は隣が大きな田んぼでとても良い環境です。a0116442_1356538.jpg

今日は打ち合わせスペースにペンダント照明を吊るしました。傘型の布シェードと3灯用器具を別々に買って組み立てると安価で出来ました。引っ張り紐は切るつもりでしたが、吊るしてみるとバランスが良いのでこのまま使います。


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by frontdesign | 2014-11-21 14:04 | Trackback | Comments(0)

杉の源平に柿渋 

杉の源平(赤白)の板の白太に柿渋を塗ると目立たなくなることを教えて頂き、塗ってみました。
柿渋の原料は柿で、タンニン成分による防腐防水の保護効果を生かして昔からいろいろな用途に使われてきました。原液はコーヒーのようなこげ茶色のさらっとした液体です。以前に、防水効果の為に室内で柿渋を塗ったことが有りますが、とにかく臭い!柿が腐ったような匂いがしますが(そのままです)、乾くと全く匂いがしませんので心配は要りません。
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原液を水で薄めて塗ります。塗りたてはあまり色がつかず頼りない感じがしますが、塗ってから2,3日もすると色が濃くなります。
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いい色になりますように。

杉の白太も時間が経つと焼けて赤身と同じような色になりますが、目立たなくする工夫です。


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by frontdesign | 2014-11-17 18:08 | 和室と日本建築  | Trackback | Comments(0)

杉の板で

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厚さ7センチの吉野杉の板材を接いで(はいで)テーブルの天板を作られます。

杉は赤身(心材)と白太(辺材)があり、木の中心側が赤く外側に白い部分が有ります。赤と白の境の層には独特の特性があります。板の断面の様子から見ると元の木の直径は板幅の1.3倍ぐらいのものだと思います。(板は木の芯部分ではありません。)


ほぼ無地の板ですが、木目のところに小さな節跡がありました。
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節は何かというと木の幹から枝が生えていた部分です。吉野杉は真っ直ぐ上に延びる途中で自分で枝を落としながら通直に大きくなりますが、枝が落ちた部分は成長すると木の表面からはわかりませんので、製材する時にどこに節が出るかもわかりません。
板の表面(木表・・・木の表面に近い方)から見えるこの小さな節も(上の写真)、板の裏側(木裏・・・木の中心に近い方)を見ると節になっています。(下の写真)
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ちなみに杉の原木の断面はこのような感じです。
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板材を削る時は裏を見ると表に節が出る可能性を予測できますが、芯持ちの柱は中身が分かりませんので4面無地(無節)の柱に鉋をかけていると、節が出てくるという事件もあります。
決して節が悪いということではないのですが、木の使い方も適材適所があります。


どんな天板になるか楽しみです。
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本職大工さんの日曜仕事、お疲れさまです。


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by frontdesign | 2014-11-16 16:12 | その他 | Trackback | Comments(0)

祝上棟

本日、Joの家の上棟の日を迎えました。

夕方には棟が上がりました。
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構造材、内装材とも吉野の杉と桧でつくる住まいです。納材された泉谷木材商店さんも見に来られました。

棟上の最後は高所での作業。
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建築の分野も機械化が進んでいますが、結局は大から小まで人力によるもので職人さんには頭が下がります。

立ち(垂直)を見て仮筋違を入れているところ。筋違いが入るまでは仮筋違いで建物の垂直水平を保ちます。
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建物が立ち上がると、図面や模型・パースで見るのとは違う立体感が現れ、建物とその地との調和のようなものが現実になります。室内からの景色の見え方や周辺からの建物の見え方を、お施主さんと一緒に確認しました。


明日から垂木を掛けて屋根を作ります。
建物の南北が平屋で真ん中が2階建て。屋根が印象的な住まいです。



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by frontdesign | 2014-11-13 23:17 | 新築 Joの家 | Trackback | Comments(0)

家を建てる仕事のつながり

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製材所から工務店さんに納品された3M4Mの吉野杉の材の山。窓枠や扉枠の材料です。
製材して半年ほど自然乾燥されていたそうで、良く乾いており色も綺麗です。この量でも家1軒分には足りない量です。

これから大工さんが綺麗に削って加工をして建具の枠として現場で納められますが、1本1本の木口にその板の情報が書かれてありました。
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寸法の他、ムは「無節」(節が無い)、上は「上小節」。そしてロやコの表示は、その面が無地・上小ということです。元末(元は木の根っこの方で末は木の上の方)を揃えて綺麗に積まれています。(実際に使うときにも木の生えていた上下はそのまま上下にして使うので、選ぶときにも方向性があります。)
化粧用(構造現し)の柱や梁はこのような表示がされているのを目にしますが、枠材では初めて見ました。量も多いのでなかなか大変なことだと思います。
材は寸法だけで選ぶのではなく、節のないところをどこにどう使うか大工さんが吟味して適材適所に納めるのですが、製材所が納品時にここまで1本1本の情報を書き込んで下さっていると、大工さんは材の山から選別するのにとても助かるだろうと思いました。さりげなく深い配慮を感じます。
どんな仕事でも相手を想うことでいい仕事になる事があると思うのですが、家をつくる仕事もいろいろな人の仕事の連携で成り立っており、木への想いや人への想いが相手に伝わりつながることが結果的にいい家づくりになるように日々感じます。

今週は棟上げがありますので御幣の準備も。これも一つの想いの形ですね。
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by frontdesign | 2014-11-12 15:52 | その他 | Trackback | Comments(0)

11月30日(日)吉野の森バスツアー開催のお知らせ

奈良をつなぐ家づくりの会では11月30日(日)に第5回吉野の森バスツアーを開催します。

1年に2回、吉野の林業地や製材所を訪ねるツアーを開催しておりますが、もうかれこれ5回目になります。
この吉野の森バスツアーは、会の幹事の泉谷さん(泉谷木材商店さん)が企画から案内からバスガイドまでしてくださっていますが、毎回、趣向を凝らして企画を練って下さっています。
今回のツアーは、
川上村の吉野杉の植林地の見学、製材加工工場見学、オール吉野材で建てられた”薪ストーブのある木の住まい”(築7年)の見学等です。お昼ご飯は、山の幸の原木椎茸や鹿肉を食すことになりました。
なぜ吉野で鹿肉かと言うと、
御存知の方も多いかと思いますがいま日本の林業地の多くで鹿による獣害が増えており、どこでも深刻な問題になっています。
植林したら、植えたばかりの若い苗木を全部食べられてしまったり、何十年生もの立派な木の皮を食べられてしまうなど、長いスパンの林業のサイクルに影響を及ぼしています。高さ3mぐらいの高いネットを張っても、ピョンと飛び越えるようです。
カナダの方では、あえて鹿の餌場の畑を作っているような話を聞いた事があります。

この鹿問題、鹿の頭数自体が増えていることも要因です。冬が温かい年は越冬する小鹿が増えるので、昨今の暖冬傾向で全体数が増えているという話もお聞きします。
吉野でも夜道で鹿に出遭う事も珍しくないぐらい増えているそうで、そのうち県東部の山つながりに奈良公園の鹿と生息域がつながるだろう、とも言われているようです。
(冗談のような話ですが、冗談ではないようです。)

”鹿を駆除するのなら、感謝して食しましょう”(商品とする際の法的課題もあるのですが)ということも全国的に取り組まれており、今回のツアーでは鹿肉を食べていただくことになりました。
鹿肉は基本的にジビエ(狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣。供給が安定しない。)ですが、鹿肉を味わっていただき、どんな調理方法が合うか等をみなさまに考えて頂けると嬉しいです。



去年の同時期(11月)のバスツアーの様子。
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原木椎茸バーベキュー。
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吉野材で建てられた木の家訪問。
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集合場所の桜井駅北口バスロータリーでは、このバスを目当てにお越しください!
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 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-11-07 20:58 | 奈良をつなぐ家づくりの会 | Trackback | Comments(0)

「火のある暮らし」 薪ストーブ

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設計中の住宅の薪ストーブのことで、河内長野の憩暖(KEIDAN)さんに伺いました。

薪ストーブの素材は鋳物や鉄板のものの他に、石を張ったものもあります。
石は蓄熱容量が大きく、温められたあとの輻射による暖房効果が大きいため、最近人気があるそうです。

この頃の薪ストーブは内部の気密性が高く燃焼効率が良いようで、煙突から出る煙もかなりクリーンになっているとのことで、昔のように煙突から火の粉が飛ぶことも無いそうです。(シンプルなダルマストーブとの違いもお聞きしました。)
住宅地などでご近所からの苦情が無いのは何よりです。

煙突の設置モデルもありました。裏から見えてとても分かり易かったです。
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今回の住宅は1階にストーブを設置して煙突が2階の床を貫通し、2階の屋根から真っ直ぐ煙を出す方式ですが、床貫通の部分のモデルもありました。竪穴の防火区画と支持ステー。
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実際に火をつけるところから見せて頂きました。

灰は断熱材になるので取らずに薪を置きその上に火種になる木端を置き、着火剤を置きます。
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着火剤は上に置く方がくすぶらず、煙も出にくくて良いそうです。
着火剤に着火。
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しばらくして、打ち合わせが終わる頃には燃え盛っていました。
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空気の量の調整レバーで火の大きさを調節します。

縦型のストーブと横型のストーブの違いは、ゆらぐ炎の一番きれいな上の部分が見えるか見えないかの違いだそうです。
横型のものは熱効率が良いそうです。
ガラスが入っていない炎の見えない薪ストーブもありますが、炎を目で見る楽しみもあるなぁと思いました。

薪ストーブもいろいろなものが有り、燃焼のお話をお聞きしているととても楽しかったです。

薪もたくさん。いいですね。
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事務所にも薪ストーブを設置する事になりました。
是非、体感しに来てください!


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by frontdesign | 2014-11-05 20:28 | 新築 としくんのおうち | Trackback | Comments(4)

”無垢材を使ったマンションリフォームの設計手法”セミナー

昨日は近畿建築士会女性委員会のセミナーが開催されました。
”無垢材を使ったマンションリフォームの設計手法” 講師はマスタープラン一級建築士事務所の小谷和也さんです。

近畿建築士会女性委員会の会員向けのセミナーでしたので、50名の参加者のうちの9割が女性建築士でした。
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小谷さんのところでは床に吉野杉の厚板を使ったマンションリノベーションの設計を数多く手掛けておられ、「マンションで床に無垢材を使うときに最も気を付けなければならない遮音の技術」については、ご自身でJISの試験場での実験も重ねていらっしゃる専門家で、難しいと言われている音(遮音)の技術的な話をわかりやすく説明してくださいます。
今回のセミナーでは実際の音の違いも聞かせていただき、下階への響きの違いがよくわかりました。
遮音のことを中心に、マンションの住戸による熱環境の違いや断熱のこと(結露対策)、マンション独自の設備(配管など)のこと、建築基準法の事やマンションの管理規約のことなど、マンションリフォームの設計時に注意しなければならないポイントについてお話し下さいました。
絶対してはならない事、この方法が一番良いという方法についても教えて頂きました。

また、いまの一般的なマンションの間取りの使われ方や収納不足のことなどもおっしゃられる通りで、収納場所の確保の方法や家事動線、光の取り入れ方や風の通り等をつくること、狭い空間でも広く見せる方法など、小谷さんの設計手法について事例をご紹介いただきながら教えて頂きました。
子育ての環境や家事をする女性の心理をよくご理解されていらっしゃいます。
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今年度は近建女の役をさせて頂いているので企画側でしたが、参加者のみなさまが大変熱心にお話を聞いていらっしゃる様子が会場の雰囲気からよくわかりました。
セミナー終了後に”小谷さんの話をもっと話をお聞きしたい”というご感想も多くいただきました。

以前にも小谷さんのセミナーに参加したことが有りますが、今回再びお話をお聞きする事ができ、より理解が深まるとともに新しいヒントもいただきました。

生駒のマンションリフォームの設計をさせて頂いた時に、遮音のことや断熱のことなど小谷さんにいろいろと教えて頂き、どれほど助けて頂いたことかわかりません。


小谷さんは大変ご多忙にもかかわらず今回の講師をお引き受けいただき、内容の濃いご講演をしていただきましたこと、心より感謝しております。本当に有難うございました。






 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2014-11-02 12:27 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 奈良県生駒市


by yuriko iwaki