国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

奈良町西村邸 町家再生計画6

工事は着々と進んでいます。離れ棟は大工工事がほぼ終わり、こらから家具工事、左官工事、タイル工事が始まります。

元の形を出来るだけ残しながら、建物の傾きや沈みと痛んだ部分を直しました。歪みが直ると見た目もすっきりとしました。今後50年後100年後、次の改修の時期まで安全で健全に保てるよう、修理をして耐震性も高めました。

屋根からの荷重の流れで、荷重の負荷が集中する部分に柱を追加しました。元の通りの開放性を確保するために、追加した柱の部分には仕口ダンパーを設置しました。

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右側の壁にはタイルを貼り、家具のような木製の造作キッチンを設置します。
エアコンの配管や室外機が目立ちにくくなるように、配管ルートもひと工夫して下さいました。

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和室の竿縁天井とタイル貼りの壁のキッチン。仕上がりが楽しみです。

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二階は大工工事が終了し、これから左官工事が始まります。左官壁は土塗り仕上げてす。
畳や建具が入ると、景色も一変することでしょう。

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床の間も元の通りに。

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階段はコンパクトな回り階段てす。身体が壁に擦れるので、壁は杉板張りにしました。

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これから渡り廊下部分の水まわりの工事が始まります。

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渡り廊下から主屋にかけて多くの配管が通っています。こちらは主屋の通り土間。結構深い位置に汚水管が通っており、手掘りで管の入れ替えをされていました。
道路側から敷地奥まで続くメインの通路ですが、地中深くには給水管、汚水管と雨水管などの配管が集中しており、大動脈のような場所です。

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西村邸は大正4年に建てられた建築物で、奈良市の歴史的風致形成建造物として登録予定です。
月末には調査に来られることになりました。

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工事は敷地奥から進めており、最後に道路側のファサード面を改修します。
全体の完成は来年夏の予定です。




by frontdesign | 2018-11-02 00:03 | 町家改修 奈良町 西村邸 | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki