国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

金沢の茶屋街

ひがし茶屋街。
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階高の高い二階の建具を開けると内側に高欄があります。二階(座敷)は一階よりも開放的な空間です。
下の写真の建物は現在は飲食店ですが、茶屋街の頃には向かいに並ぶ建物の開け放たれた座敷とも、内障子を開けると空間がつながり
空中で一体化した座敷フロアのようになっていたように思います。
三味線の音色や長唄もあちこちから聞こえた事でしょう。 地から離れた空中座敷帯。
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加賀格子。
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2階の通りに面する縁側には提灯。
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ここの通りの建物は、また少し違うつくりです。一階階高が高く、二階はあまり高くない。
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2階の格子いろいろ。
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これは?
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簾ではない日除けのようで、庭の垣に見られる葺き方です。
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軒裏の垂木。瓦は黒瓦の一文字葺き。銅板葺きや板葺きも見られました。
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玄関の庇は板葺きや銅板葺きで、むくりのあるものが多く見られました。
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角の建物。これいいですね。ここも一文字瓦。
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意匠の宝庫。角の建物(隅を切った建物)にありがちな、もっさりとした感じはありません。「どうだ!」という感じです。
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この建物の店内から蔵への入口。中で和菓子を作っていらっしゃいました。
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漆喰の納まりもとても美しい。
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腰屋根の窓は下からひもで開閉します。(ここは別の建物です。)
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この地域の建具は、華奢で細工の細かいものが多くありました。
これは加賀格子の木版(雲英)を押した和紙です。(見たことない!) 裏面は同じ版で、朱でした。
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中庭に面する高欄の意匠。つぼつぼ。青毛氈も美しい。
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何軒か見学しましたが、どの建物も地下に石室がありました。
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お茶屋(志摩)のお座敷。(国の重要文化財。) 
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茶屋や遊郭建築は、内部に二カ所以上の階段があります。
また、お座敷中心の茶屋の二階の座敷周りは民家のそれと違い、押入などの収納場所は無く、部屋の間も襖で間仕切りをしているため壁が少ないです。


簾越しの中庭。中庭の向こうの縁側の青毛氈がとても綺麗。 この町で青毛氈を何度も見かけました。
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お茶を頂きました。青い土壁。
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他の建物のお座敷で壁が全て青いところもありました。(撮影不可の為、写真は撮れませんでした。)
青が多く使われているのもここの特徴だと思います。

箔を張る伝統技能を使った商品を販売する店舗の中庭に、金箔張りの蔵がありました。
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こちらは主計町茶屋街。路地の道幅が狭い通りです。
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弁柄塗の板壁も多くみられました。
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 住まいの設計 「木の家づくり」 奈良県生駒市 一級建築士事務所 FRONTdesign  
by frontdesign | 2013-05-02 07:23 | 建物探訪&散歩 | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki