国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

瓦セミナー

先日、奈良で瓦のセミナーが開催されました。(「瓦技術の継承 瓦文化を語りつくす」 日本建築家協会近畿支部奈良地域会主催 第3回市民セミナー)
講師は淡路瓦師の山田修二氏と、奈良で古くから続く石野瓦工業の石野氏と言うこともあり、定員を上回る参加者で会場は満席になりました。
建築関係者だけでなく一般の方のご参加もあり、いま、瓦に対する関心が高まっているように感じました。

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セミナーでは、瓦の歴史から現代の瓦の技術、そして古い瓦の魅力、どのような屋根の風景が美しいのかなど、様々なお話をお聞きし、大きな建物からほんの小さな小屋まで山田氏の撮られた200枚もの美しい写真のスライドを見せて頂きました。
多くの写真を拝見する中で、色もまちまちの古瓦が葺かれた屋根の魅力や地域性のある屋根の恰好の良さ、そして山田氏の説明に魅了されました。


また、石野氏の瓦の歴史の中で興味深かった話のひとつですが
時代や地域によって新築で建物を建てる時に、必ず古い瓦を屋根のどこかに乗せる風習があったということです。
古い建物では木材が再利用されていることが多くありますが、瓦の再利用にはしきたりのような意味合いもあったのではないかとの事でした。
瓦の寿命は大変長いので、再利用もひとつの方法として、今後盛んになればとおっしゃっておられました。



この講座は、(公社)日本建築家協会近畿支部奈良地域会が取組んでいる
「奈良の建築文化遺産の継承と保存・活用の体制づくり事業」における連続市民セミナーです。
次回第4回セミナーは大工技術の継承がテーマで、9月14日(日)に志賀直哉旧居にて開催されます。
詳しくはコチラをご覧ください。
by frontdesign | 2014-09-02 00:20 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki