国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

山 と 木の家

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先月末に「奈良の木」BOOKという本が発売されました。
「山からはじまる木の暮らし」というテーマで、私たちの暮らしに使われている木がどのような順を追って山から届いているのかがよくわかる本です。

最初は山の姿からはじまります。
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このあと、山からまちへ木が辿る順番に、いろいろな場面が紹介されています。


木造の仕事に携わっていると、
私たちが素材として使っている「木」が育ちつくられた(手入れされた)環境・日本の林業のことは関心事ですが、最近は多くの一般の方にも木が生まれ育つ山のことに興味を持っていただけるようになってきたと感じます。


建築で使われる木の流れを少しご紹介します。

山で伐られた木が市にかけられます。市は定期的に開催されます。(写真は桜井市内)
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市で買われた木は製材所へ。これは杉の丸太です。
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製材され、ストックされています。
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家をつくる構造体の柱や梁に刻み・加工されて建築の現場へ。
これらは桧の柱です。このスリットの背割れの方法は奈良県独自の技術です。
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大工さんが木を組み上げます。上棟。
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工事の過程でも、下地材に木がたくさん使われます。
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仕上げでは、床や壁、天井にも木を使います。
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一般的な木造住宅を1軒建てるのに、おおよそですが木材を10~20㎥(構造材羽柄材)、板類は100~200㎡使います。


家具も木製のものが多いですね。
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暮らしの中で、木はとても身近な素材です。
木の生まれ育ったふるさとの山のことを知ると、人も自然の一部であることや木を生業とした世界の存在を知り、何かと何かが線でつながるのではなく全体的に面でつながっているように感じます。


この「奈良の木」BOOKの171ページに、所属しております団体「奈良をつなぐ家づくりの会」も掲載されました。
奈良県内の書店やコンビニで販売されているそうです。(全185ページ 800円税別)

「奈良をつなぐ家づくりの会」では、山の木で家をつくる”絵本のような小冊子やカード”を現在製作中です。
2月末には完成予定ですのでまたお知らせさせていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。








by frontdesign | 2016-01-04 15:48 | 山のこと | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki