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国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

民家改修 桜井の家 進捗状況

工事は着々と進んでいます。足場も立ち始めました。

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瓦を下ろして屋根を軽くしてから足元の工事が始まりました。傷んでいた部分を取り替え、一部基礎もつくりました。土台と大引も入れ替え、足元がしっかりしました。これでひと安心です。

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床組み解体時。
床下の地面が湿りがちで、解決しなければならない部分でした。

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湿気の原因は、東西の地盤が床下地盤より高く、雨水が侵入しているためでした。
東側は道路のアスファルト舗装に地覆の土台が埋まっている状態でした。
建築当初は礎石も土台も道より高かったのが、道路舗装で段々と道路面が上がってきた為の弊害です。埋まっていた土台は腐れが見られ、腐れのために柱も沈下していました。
柱下には礎石がありその上に土台が通っていますので、礎石の上に独立基礎をつくり、新しい土台は10センチほど高く上げることに。柱もカットします。サポートを入れて建物を浮かせ、新たな土台に入れ替えてから基礎をつくります。
独立基礎と独立基礎の間は水の侵入を防ぐためにコンクリートを打ち、土手をつくりました。全体に持ち上がり沈みも補正出来ました。

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西側は礎石が高く、土台は痛んでいなかったので、水の侵入防止のために土台下端の高さまで土手をつくりました。
土手を作ってからしばらく様子を見ていましたが、土の湿りは減りましたので砕石を敷いて仕上げました。

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ベタ基礎にすることや、防水のために全面にコンクリートを打つことも検討しましたが、土台の腐れがあった東側以外は沈下や不同沈下が見られなかった事と、今までの暮らしの中で室内が湿気ることが無かったことをお聞きし、コンクリートは最小限の土手のみの使用としました。

東西面は床下換気口を設け、南北方向は独立基礎の上に束立ちとして床下は全開口にします。水の侵入が無くなり通気の為の開口も増えるので、床下環境は改善されると思います。


二寸角の桧の根太も運び込まれました。天然乾燥の吉野桧で油分のツヤもあります。しっかりした床組みになると思います。

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by frontdesign | 2020-02-16 13:40 | 民家改修 桜井の家 | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki