国産材・県産材でつくる木の住まいの設計 FRONTdesign

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市

築34年の家 改装工事

久しぶりのブログ更新になります。
ここのところ設計業務が重なり多忙な日々を過ごしていました。

秋には築34年の自邸に少し手を入れました。
空き家だった実家に昨年移り住み、昨年は庭をリノベーションしましたが今回はリビングダイニングに手を入れました。

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改修前は天井に2箇所凹みがありそこに四角いシーリングライトがそれぞれに入っていましたが、
ひとつの器具に蛍光灯が8本も入っている器具でしたので引越した際に取り外してリビングダイニングともペンダント照明にしました。天井の凹みが違和感があるので今回杉板張りにすることにしました。
部屋の周囲の壁上の間接照明にも蛍光灯がたくさん入っており点灯しても光が連続せず器具のところだけ明るくなるためあまり美しい光ではありませんでした。(当時は光が連続するような器具が無かったと思います。)今回の工事で間接照明はなくすことにしました。
写真は工事開始日の様子。

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完成後。
壁には使っていない換気扇がついていたりエアコンのスリーブ穴があったので、補修してもらいクロスを張り替えました。床は当初のままです。
家具も照明器具も変わりませんが随分すっきりしました。

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キッチンは対面キッチンで比較的リビング側からもキッチン内がよく見えるので、対面カウンターのところに棚を作ってもらい丸見えにならないように工夫しました。
既存の枠内への十字の棚の設置は図に描いたり口で伝えるのは簡単ですが、決まった高さのところに枠を立てるのですから工夫が必要です。枠を傷つけることなくうまく納めて頂き、大工さんに感謝しています。

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ピアノの位置も以前の位置から70㎝ほど移動してリビング入り口のドアから少し離したところに置いていただきました。少しのことですが部屋が落ち着いたと思います。ピアノは存在感が大きいので位置を少し変えるだけでも部屋の印象が変わるように思います。

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工事中の様子。
天井は既存天井に下地を設置してもらい、杉板を張ってもらいました。天井板は吉野杉の上小板(赤身)です。赤身の色が美しく経年変化もが楽しみです。(年々、色が濃くなります。)

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工事の最後に、南の掃き出し窓の内側に木製の引き違い格子戸を入れてもらいました。
鴨居は既存の上枠に付樋端を付けてもらい、敷居は床上用のVレールを設置してもらいました。建具を吊り込み、調整中の様子です。

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元のサッシが単板ガラスなので内窓を付けて2重にすると断熱の効果もあります。
1枚の障子(アルミサッシの引き戸)が大きいためアルミサッシの開け閉めが重く両親も歳をとってからは開け閉めに苦労していました。
断熱性能を高めるためにアルミサッシのガラスだけを複層ガラスなどに交換することもできますが、このサイズで複層ガラスにするとさらに重たくなるので木製の内窓を大工さんに作ってもらうことにした次第です。
木の格子は室内から庭を見たときにアルミサッシのアルミの枠が隠れるようにしました。(網戸の横桟も隠れるように横格子の位置を決めました。)

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今回の工事は天井を板張りにして壁のクロスを張り替え、窓に木製格子の内窓を設置しただけの簡単な工事ですが、以前よりもずいぶん居心地の良い部屋になったように思います。築34年の普通の家ですが、少しずつ手を入れて快適な住まいになればと思います。

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by frontdesign | 2022-12-30 23:01 | その他 | Trackback | Comments(0)

by yuriko iwaki