奈良町西村邸 町家再生計画5

工事は着々と進んでいます。

一階の天井板が張り終わりました。竿縁の竿は既存の竿をそのまま使い、天井板を新調しました。総赤ではないですが、赤身の色が綺麗な吉野の杉板です。年月とともに白太も色が濃くなります。天井が出来ると嬉しくなります。
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今日は大工さんと打ち合わせをしました。
補正しながらの納まりについて、意匠や構造、設備のルートも含めて検討。あちらもこちらも最終の納まりが決まりました。大工さん、有難うございます。

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1階は畳の間から板の間に改修しますが、床の間と床脇はそのまま残します。床の間の框は撤去し、床柱との取り合い部分は赤松の○に沿わせて埋木を加工してくださいました。目立たないように着色します。


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既存トイレがきれいに解体されて、地盤を整備していただきました。現況の寸法に合わせながら新たに水廻りを作っていきます。

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# by frontdesign | 2018-10-10 18:03 | 町家改修 奈良町 西村邸 | Trackback | Comments(0)

ポンちゃんの家 進捗状況9

外壁の左官下地と外部木部の塗装が終わりました。来週から左官の上塗りが始まります。
玄関は、敷地奥の里道側に配置しています。

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車の進入は手前の道路から。
奥の里道は昔からある幅の狭い道で車は入れませんが、駅までの近道で途中にはこの道に面して家の立ち並びもあります。
ポンちゃんの家は歩車分離の計画で、車で帰って来たときに玄関に回らずに南側のウッドデッキから出入りが出来るようにウッドデッキの掃き出し窓は鍵付きにします。

都市計画における歩車分離の概念は、歩行者の安全を確保するために車の通る道と歩行者が通る道を意図的に分離することで、イギリスで最初に計画され欧米や日本に広まりました。学生の頃に都市計画の課題で歩車分離の計画をしたことがありますが、実際に里道に接する敷地で仕事をしていると、幅の狭い道は行き交う人とすれ違うときに自然と「こんにちは」と挨拶をすることが多く、人との触れ合いがあると言うか、安全性だけではなく地域の人を結ぶ作用があるように思います。
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南東に開ける屋根付きウッドデッキの天井も塗装が終わり、落ち着きました。

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二階の杉板張りの天井も完成。丸太の地棟をシンボリックに現しにしています。

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ポンちゃんの家は天井の殆どが杉板張りなので、一階の天井張りが一部残っていますが、ここまで来るともうあと少し。完成形も見えてきました。






# by frontdesign | 2018-10-04 11:12 | 新築 ポンちゃんの家 | Trackback | Comments(0)

奈良町西村邸 町家再生計画4


つい先日まで暑い日が続いていましたが、急に秋らしい気候になってきました。

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先日、お庭屋さんと排水経路の打ち合わせをしました。中庭から見上げると離れ棟の二階がよく見えます。

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離れ棟の妻側の外壁の焼杉板が張り終わりました。

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焼きっぱなしの仕上げですので、触ると手に炭が付きます。1階まわりの手に触れるところは表面の炭を落としているものを使用しています。

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二階の縁側開口部の下地が出来てきました。元はアルミサッシの掃き出し窓でしたが、木製建具の腰窓にする事になりました。
床の傾きも直して頂き、気持ちよくなりました。
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こちらは茶室棟の軒下。風情ある空間を生かせるようにしたいと思います。

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敷地内には五つの棟と四つの庭があり、それぞれの建物からそれぞれの庭を楽しむことができます。

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道沿いには建物が立ち並び、中の様子はわかりませんが、敷地の奥にはまさに庭屋一如の空間が存在しており、そのギャップも町家の魅力のように思います。






# by frontdesign | 2018-10-01 07:55 | 町家改修 奈良町 西村邸 | Trackback | Comments(0)

ポンちゃんの家 進捗状況8

工事は着々と進んでいます。
外壁は、左官下地の黒いフェルトが張られました。明日から左官塗りの準備が始まります。左官は下地塗りと仕上げの2工程あります。

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ポンちゃんの家は屋根空気集熱式ソーラーシステムのそよ風(環境創機)を搭載しており、屋根の集熱ガラスが設置されました。
太陽光発電ではなく、太陽の熱で温まった屋根面の空気を暖房や給湯に利用するシステムです。屋根はガルバリウム鋼板葺きですが、集熱面の屋根は遮熱処理をしていない非遮熱のガルバリウム鋼板で葺いています。

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内部の工事も着々と進んでいます。
2階は天井の杉板が張り終わり、床の杉板張りが始まりました。2階は2室ありますが、天井は全体につながっており開放的な空間です。

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1階は居間食堂まわりの木製建具枠が入り、杉厚板の床板張りが始まります。天井は化粧梁+杉板張りになります。

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1階の寝室も杉板張りの勾配天井。色艶の美しい吉野杉の杉板です。
ゆったりとした空間に仕上がると思います。

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# by frontdesign | 2018-09-20 07:55 | 新築 ポンちゃんの家 | Trackback | Comments(0)

檀ふみさんの「父の縁側、私の書斎」


檀ふみさんのエッセイ「父の縁側、私の書斎」

お父様である檀一雄さんとの思い出は、子どもの頃に住んでいた昔の家の記憶とともに蘇るそうです。
増築や改築をしたり家の中で部屋変えをしたり、坂口安吾さんが居候をしていたこともあったそうです。その後だんだんと雨漏りがひどくなり家を建て替えたのですが、建築家の設計に対する不満もたくさん。
さまざまな余裕が良いのか悪いのか、、斜面地を生かして作られた4段の段差のあるスキップフロアは、10年経っても20年経っても慣れなくて、家族の悩み事とのこと。あるとき足を踏み外して捻挫されたそうです。4段の段差がどうもリズムが悪く、3段だったら慣れたかも、とのこと。
子どもの頃の家の思い出の他、掘りごたつと普通のこたつのこと、床の間のこと、土間や縁側のこと、ペルシャ絨毯に目がないこと、海外で暮らすお友達の暮らしと住まいのこと、近所に出来たマンションのこと、別荘とお母様のこと、照明のこと、ペットの猫のこと、庭のこと樹木のこと、、等々、飾らない言葉で檀さんの住まい考が綴られており、とても面白い本でした。

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あとがきで、建築家の中村好文さんが文書を寄せられていました。この本は才気溢れる女優さんの気軽なエッセイではなく、生活者視線の優れた「住宅本」として読んでほしいと書かれていました。



昨日は敬老の日と言うこともあり、サ高住に住む母のところへお見舞いに行って来ました。今年90歳になりますが、ベッドで寝ていると思い出すのは昔のことばかりのようです。子どもの頃に住んでいた東京の家のこともよく思い出すというので、檀ふみさんのこの本のことを話しました。
母が11歳まで過ごしたその家には縁側があり、縁側の掃除は子どもの仕事でいつも雑巾掛けをしていたそうです。「その縁側で、お父さんが、」と言うので、将棋か囲碁と続くのかと思ったら、ダンスの練習をしていたとのこと。
縁側の思い出もいろいろだなぁと、可笑しくなりました。






# by frontdesign | 2018-09-18 07:54 | 設計について考える | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市


by yuriko iwaki
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