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王寺の家 進捗状況17

外壁の左官工事が始まりました。
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コテで材料を塗り、時間をおいてから剣山のような針のついた道具でガリガリと表面を搔き落とします。
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材料を塗っている左官屋さん。
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搔き落とすと砂の粒が表れ、不均一で土壁のような自然な風合いの壁になります。




内部は室内建具枠が納まり、壁が張り始められています。

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居間の正面の壁は杉の赤身板張り。色艶の美しい仕上げになりました。勾配天井も同じ仕上げで窓の光が柔らかに反射しています。

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手前の食堂は構造現しの天井です。
南の窓の外には小上がりのウッドデッキを設置します。ウッドデッキに上がるための室内側の長いベンチが完成していました。
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キッチンから見える風景。左手には小上がりの小間の和室を設けており、和室・食堂・居間を南向きに配置しています。
今日はこの和室の壁に設ける壁床の床板に使う欅の一枚板を、桜井の銘木屋さんに買いに行きまして良い材料を入手しました。これから大工さんに料理していただきます。
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2階の南側の2間。入口の建具の上はガラス欄間にしています。階段が家の中心部にありますので、天窓やこの欄間から階段室に光を取り入れます。
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これから壁下地が張られると一気に部屋らしくなります。もうしばらくは細かな造作工事が続きますが、棟梁はじめ職人みなさんが完成に向けて頑張っておられます。




カテゴリ 王寺の家 


”木の住まいの設計”
一級建築士事務所 FRONTdesign  岩城由里子
国産材・県産材を使って木の家づくりをしている設計事務所です。
yiwaki@kcn.ne.jp
奈良県生駒市北田原町1052-2




by frontdesign | 2018-03-27 00:30 | 新築 王寺の家 | Trackback | Comments(0)

杉の赤身

杉の赤身板の自然乾燥。
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奈良をつなぐ家づくりの会のメンバーの泉谷木材商店さん。木を自然乾燥させるために桟組みをして積み上げられている様子です。
板材や四角い柱材など、たくさんの材料がうず高く積み上げてあります。木と木の間に桟を入れることで空気に触れる面積が増え、乾燥しやすくなります。
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杉の赤身板は桟組みをして自然乾燥をする際に桟の跡がつき易いので、木表(木の表側・・・仕上げるときに表になる部分)を内側に重ねて2枚ごとに桟を入れておられます。このようにして乾燥すると、仕上げの表になるところに桟の跡がつきません。桟の跡は、実際に床などに張ってから時間が経つとだんだん跡が薄くなり最終的には同じ色になりますが、出荷時より均一な色目にする為に工夫をされています。本来は1枚ごとに桟を入れる方が乾燥も早いのですが、ひと手間かけておられます。同じ杉でも、白太は桟の跡がつきにくいので1段積みで大丈夫です。

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山から伐り出された杉の原木の断面。赤身は木の中心部分(心材)の赤いところで、外皮に近い部分は白太(辺材)です。

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建築の施工時も、杉の赤身は注意しなければならないことがあります。漆喰や石灰系の左官材料が着くとアクが出て真っ黒になってしまいますので、漆喰の壁際などは丁寧に養生することになります。同じ杉の木でも、赤と白では性質が違います。

杉の赤身をフローリングに加工されたところ。(写真は裏面です。)

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杉の赤身板はよく内装の仕上げに使わせていただいています。部分使いをすることが多いのですが、としくんのおうちの吹き抜け廻りでは内装の半分以上を杉の赤身上小板で仕上げました。これらの木の産地は吉野です。

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室町時代から造林の続く吉野川上村の杉の林業地。
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木は自然の恵みでもありますが、林業は高い技術と知恵の上に成り立っています。
日本は森林国ですので、昔から暮らしの中で木がたくさん使われていました。木は人々にとって身近な材料であり、山は身近な存在でした。これからも人の暮らし(町)と木(山)が身近な関係であり続ければと思います。



奈良をつなぐ家づくりの会では、1年に2~3回「吉野の森見学バスツアー」を開催しております。
次回の開催日が決まりましたら、ブログでお知らせさせていただきます。




”木の住まいの設計”
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by frontdesign | 2018-03-25 08:42 | 山のこと | Trackback | Comments(0)

ポンちゃんの家 地盤調査

ポンちゃんの家
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先日、地盤調査を実施しました。
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地山の丘の上で、以前にも建物が建っていた敷地です。
調査の結果、地表面から固い地層で深度1Ⅿ少しでスクリューが入らない層に当たり、全体のムラもなく十分な地耐力があることが分かりました。
各ポイントとも貫入するロッド数が少なかったこともあり、調査も短時間で終了しました。
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坂の上の敷地で、建物が建つと2階からの眺めがとても良さそうです。
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建物の南東に室内続きの半屋外的な広いウッドデッキがあり、庭とのつながりの多い住まいです。お庭には樹木をたくさん植えられるご予定です。
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工事見積りも出まして、5月着工に向けて無事にスタートを切れそうです。
今日の打ち合わせでは、お施主さんお手製の1/30の模型を持ってきてくださいました。平面詳細図の上に展開図と立面図を裏表に張って壁を作っておられ、2階を取りはずすと1階が見える仕組みになっています。きっちりと作っておられて大変素晴らしい模型です。
展開図と平面図を一緒に見ることが出来ますので大変わかりやすく、打ち合わせでも使わせていただきました。有難うございました。

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by frontdesign | 2018-03-24 22:58 | 新築 ポンちゃんの家 | Trackback | Comments(0)

襖の引手修理と唐紙

天理の家の改修工事。
130数年前の建築当時からお使いでした襖の引手を修理して、新調した襖の引手に使いました。
襖紙は京唐紙で、光が当たると木版で擦られた雲母がほんのりと光り、柔らかな表情になります。
三種類の京唐紙と、三種類の引手。

引手は銅製の重みのあるしっかりとしたもので、ツバは玉子型で底は木瓜(もっこ)型。
紙は浅葱色の紙に鳳凰丸紋様。浅葱の紙も美しく、華やかな襖になりました。
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こちらの引手は錫か何かの柔らかな金属で、透かしのツバに底は花紋入りです。菊座が付いています。
紙は生成りの鳥の子参号紙に正倉院文様です。
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この引手も薄く繊細な作りで、ツバは植物の透かし入り、底は波に紅葉。龍田川ですね。菊座も付いています。
唐紙は先に同じく生成りの鳥の子参号紙、紋様は鳳凰蝶唐草。華やかな紋様です。
唐紙は、紙の地色と紋様と雲母の擦り色を決めて注文します。
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襖は修理や張り替えの出来る建具ですか、建物の歪みなどで負荷がかかり骨にも痛みもありましたので、新調することになりました。
引手は丁寧に取り外して頂き、痛んでいた表面を仏具屋さんで修復して頂きました。
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修理をすると新品のようになりました。古い侘びた引手も趣がありますが、襖も新調しますので良い具合になりました。
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座敷周りに襖が入り、落ち着いた空間になりました。襖や障子は柔らかな紙の間仕切りで、閉じると紙の壁になります。
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現代の住まいでは襖は数少なくなって来ていますが、柔らかな間仕切りの良さを感じます。

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by frontdesign | 2018-03-11 22:56 | 民家改修 天理の家 | Trackback | Comments(0)

王寺の家 進捗状況16

だんだん春らしくなってきました。王寺の家の現場ではサクランボの木の花が満開です。

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春のいい匂いがしました。

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工事の方も着々と進んでいます。天井がおおよそ出来てきました。
現場が片付いており広々としています。

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食堂の奥の居間とピアノ室は吉野杉の赤身上小板張りです。なんと綺麗な。

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窓まで天井を勾配で下げているので、窓の光が天井に反射してとても明るくなります。

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ふわっとした上品な色艶の杉の赤身板です。杉の窓枠も入りました。

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2階も天井が張り終わりました。2階の居室は全体に勾配天井にしています。

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床板張りもあと少しですね。

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外部も着々と進んでいます。今日は塗装やさんが来られていました。
今は外壁の左官が下塗りの状態なので、グレーの外観になっています。なかなかシックです。

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カテゴリ 王寺の家 


”木の住まいの設計”
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by frontdesign | 2018-03-07 14:33 | 新築 王寺の家 | Trackback | Comments(0)

天理の家 進捗状況36

先行して座敷が完成し、3月3日のお雛祭りに間に合いました。
障子と襖が入り照明器具も取りつきまして、落ち着いた和室になりました。

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居間側の床の養生シートも取られてスッキリしました。欄間がとても美しく、空間が華やいでいます。
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居間側の襖は浅葱色の唐紙で、座敷側は鳥の子紙の卵色の唐紙です。どちらも、光が当たると雲母が光り華やかです。
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工事中に仕切っていたキッチン食堂側との間仕切り板も取り外され、広々とした空間になりました。

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座敷側から居間を見たところ。
座敷と居間の間の欄間はモダンなデザインですが、この繊細な組子がとても華やかな印象です。
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居間と食堂の間の欄間は、1枚板の彫り物で波に鯉が泳ぐ紋様で、繁栄を現わすものです。波のかたちやしぶきの紋様が荒々し過ぎず、優しく上品な意匠です。
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こうして見ていると、欄間の存在感の大きさを感じます。
130数年前の立派な民家造りの建物の中に、華やかさや優しさを表現されていることを感じます。





先週、玄関アプローチの石敷きの工事が終わりました。生駒のプランタさんの作庭です。
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古い石を要所に配置され、四角い石も四角のままでなく削りながら配置されたとのことです。風格を感じるアプローチになりました。
通りを歩いていた方が、1度見てもう一度振り返って見ておられていたのですが、私も外に出て見ているとその方の気持ちが分かりました。何か惹き付けられる魅力のある石敷きです。
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石敷きが無かった時に比べて、奥行感が出たように思います。


手前の洗い出し仕上げや左の格子廻りの塗装が終わりましたら、アプローチの完成写真を撮らせていただこうと思います。





現在は、建物東側の落ち棟の建物の木工事が進んでいます。
ここが通路として完成すると、車を北の庭まで通すことが出来るようになります。
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この落ち棟部分は、昔は弓なりに竃が並んでいたそうで煙出しもあったそうです。(跡が残っています。昭和の改修で取り払って蓋をされたそうです。)
天井も壁も煤で黒くなっています。


限界耐力計算の耐震補強で、梁の上にも小壁を作っています。
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道路側には木製の電動シャッターを付けました。
この出入口から通路の建屋を通り、北の庭まで車が入るのが楽しみです。
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全完成までもう少しです。







”木の住まいの設計”
一級建築士事務所 FRONTdesign  岩城由里子
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by frontdesign | 2018-03-05 21:31 | 民家改修 天理の家 | Trackback | Comments(0)

王寺の家 進捗状況15

外壁の左官の下塗りが終わり、今はグレーの建物になっています。
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内部は天井が張り進められています。居間とピアノ室の天井は、勾配天井で杉板張りの仕上げです。
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奥のピアノ室は天井が張り終わりました。
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吉野杉の赤身の上小板です。赤身とは、杉の木の樹皮側ではなく芯側の部分で、上小とは、上小節のことです。無節ではありませんので小さな節はありますが、ほぼ無地に近いものです。
吉野材は昔は和室の造作材に使われており、杉の赤身上小は鴨居に使われていたような材料です。時代によってニーズが変わり、使われる場所も変わってくるものですね。
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二階も天井下地と床板が張り進められています。部屋らしくなってきました。
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軒を低く、部屋の窓側の壁の高さも低くしています。
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床は、電気配線の為と階下へのダイレクトな音や振動の伝達を防ぐために、根太を転がしています。
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少しずつ日がのびて、春らしくなってきました。

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by frontdesign | 2018-03-01 13:39 | 新築 王寺の家 | Trackback | Comments(0)

国産材・県産材でつくる木の住まいを設計しています。 奈良県生駒市


by yuriko iwaki
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